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会報誌(DDKだより)

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2017年10月発行 第281号 DDKだより


巻頭:サービスの受け手としても、弱者の戦略を

石田 仁

 中小事業者の団体から、「この厳しい時代にどのように経営をしたらいいのか」、紙上講座を頼まれ、2年ほど連載させていただきました。団体のメンバーには、生業として何年も続けてこられた高齢の業者が多く、早急に手を打たねば事業の継承も危ぶまれているからです。もちろんヤル気に充ち満ちた気鋭の若手経営者もいらっしゃいます。私は、経営に特効薬はなく、経営者として、営業の仕方、売上と利益の見方、資金繰りの初歩を学んでもらうことではないかと感じていました。さらに付け加えれば、良いと思った事は直ぐに実践できるフットワークの必要性でした。
 はじめは、どんな考え方で仕事をしたいか、箇条書きでまとめます。さらに、これを何としてもやり遂げる社長の執念や意地が求められます。次は、計画ですが、どんな商品・サービスを、どこで(誰に)、いくらで、どのように売るのか「戦い方」を工夫することになります。「××理論」と言うように難しく考えません。実行できる身の丈に合った行動が求められるからです。
 通販や電子取引との競争が激化し、ますます地域の小規模事業者としては生きずらい環境にありますが、チャンスがないわけではありません。
 トイレのスイッチが壊れたり、屋根のアンテナを取り外してもらいたい時は一体誰に頼むのでしょうか。ご近所の電気屋に頼めばやってくれます。彼らにとってメンテナンスはりっぱな商品です。お風呂の給湯器が壊れたら近所のガス屋に頼んでみることです。その日にお風呂が使えるように直してくれます。野菜は、スーパーで買うものと決めつけることもありません。近所の八百屋に行けば新鮮なものが安く手に入るはずです。肉も同じく肉屋で買ってみましょう。スーパーと戦い、生き残っている肉屋は工夫を凝らし、コロッケや惣菜等も信じられない値段で売っています。雨漏りで困ったら、大手でなく、近所の工務店に見てもらいましょう。ていねいに原因を突き止め、直してくれます。
 中小は、お金がたくさんかかる事業や大手が参入してくるような事業には手を出さないことです。地域密着で生きることは、平凡ですが、早い、安い、うまい、上手、便利、親切、小回り等を長所にすることです。最先端のデジタル技術を駆使しなくても、何より安心感があります。
 大事なのは私たちがサービスの受け手として、弱者の戦略に共感すること。
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