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会報誌(DDKだより)

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2016年11月発行 第270号 DDKだより


巻頭:近年の偏向報道に思うこと


青木 正

今年3月の内閣府の調査で、「中国に対して親しみを感じない、どちらかというと親しみを感じない。」が82.3%だったと発表されました。これはとても憂える結果です。
 昨今の政府やマスメディアの報道のあり方からすると当然の結果かもしれません。尖閣・南沙の問題は正論であるから良いとして、その他の中国に対するネガティブなことや、海外の報道で日本について賞讃していることを、ことさら大きく報じてナショナリズムを煽っている感じがします。それを見聞きした人は、その偏った情報に惑わされて相手と交流を持とうとする意欲を失ってしまう。これは、かなり危険な風潮であると言えます。
 「無知は無理解を生み、無理解は憎悪を生み、憎悪は戦争を生む。」元海軍大佐 淵田美津雄氏の言葉です。無知とは相手をよく知らない、または知ろうとしないこと、それによって相手の考え方を理解できない、しようとしない、それがいつしか憎悪になり、やがて争いになります。
 今年に入って中国人の訪日は前年の約2倍、特に地方都市から初来日する人の比較的安価なツアーと、大都市中間層のゆったりした個人旅行のリピーターが急増しています。それに対して日本人の訪中者は激減、とても残念なことですね。
 まずは相手を知り、そしてより深く知りたいと思う気持ちが大切なのではないでしょうか。今、中国では時の流れが速く、経済の“創造的破壊”が急速に進んでいて、経営者は貪欲に日本の良いところ(サービス、クオリティ、利便性など)を学び、それを何とかビジネスに生かせないかと、度々来日してヒントを見出そうとしているのです。ところが、日本人はどうでしょう、ある種の嫌悪感から中国に行ってみようとする意欲がありません。
 今や中国のGDPは日本の2倍以上になり、若年層の金融資産への興味と保持率は日本よりも高く、上海の中心地の地価や賃料は東京の中心地より高い。世界大学ランキングでは北京大・清華大が東大・京大を抜き去り、中国人の正規海外留学者数は日本人の17倍に及んでいます。彼らの積極性と国際性が中国の経済発展の要因であると考えられます。
 アジアの国々は“ルックイースト政策”然り、みんな日本に“追いつけ追い越せ”で成長して今日があります。日本の先人達は、明治維新の折りは西欧に学び、戦後復興の時は米国に学んで高度成長に導きました。偏向報道に惑わされず、今こそ中国の秀でたところをよく見て、研究して、そして何より上手に生かそうではありませんか。
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