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会報誌(DDKだより)

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2015年12月発行 第259号 DDKだより


金融・経営相談:最近のサービサー(債権回収会社)の動向は?

Q.某債権回収株式会社より執拗な支払督促がきているとの話を聞きました。金融円滑化法終了後、倒産件数も減少基調の中、最近のサービサー(債権回収会社)の業界事情はどうなっているのでしょうか?

今月の相談員
中小企業診断士
中小企業組合士 伊藤 勝

A.金融円滑化法施行前後から金融機関の中小企業支援が続いており、不良債権処理の進行が鈍化していること等から、債権回収会社(以下、サービサー(*))業界の動向が注目されています。
 以下、法務省が最近発表した「サービサーの業務状況」を基に解説してみます。
▼金融円滑化法終了後、サービサーの営業会社数、取扱件数・債権額、回収額ともに減少
 平成26年12月現在の営業会社数は90社(ピーク102社:平成22年)で、平成26年1年間の取扱債権数は988万件(ピーク1398万件:平成22年)、同取扱債権額は18.5兆円(ピーク時34.2兆円:平成17年)、回収額は2兆円(ピーク4.9兆円:平成19年)と、全ての指標で減少が続いてきました。(平成26年は債権数・債権額とも各々4年ぶりに10%以上の増加)
 因みに1年間の取扱債権額の52%を金融機関系サービサー(17社)が占めています。
▼サービサーからの業況等に関するコメント
 平成25年3月末に「金融円滑化法」の期限が到来したものの、金融機関に対し、貸付条件の変更やリスケジュールに関する努力義務が課せられていることや、コンサルティング機能の強化による中小企業の経営改善支援が要請されていることから、短期的には金融機関の債権売却は様子見の姿勢が強く、不良債権市場は横ばい、又は縮小傾向をたどると予想、当面はサービサー間の競争激化による買取債権の価格高騰が継続することを想定。
 以上法務省報道ですが、今後の予想としては、現在、金融機関が抱えている不良債権の内、11~12兆円(30~40万社)が、不良債権処理の当面の対象と予測(金融円滑化出口戦略研究会調べ)され、景気の成り行き次第でこれらが一気にサービサー市場に流れ込む可能性も否定できません。目下経営改善取り組み中の企業にとって、金融機関からの支援を打ち切られないよう(サービサーに譲渡され厳しい取り立てに苦慮しないよう)一層の企業努力が大事な時です。

*サービサー(債権回収会社)
金融機関等から委託を受け又は譲り受けて、特定金銭債権(金融機関等が有する貸付金債権等)の管理回収を行う法務大臣の許可を得た民間の債権回収専門業者。
この業務は、弁護士以外の者が行うことは禁じられていましたが、不良債権の処理を促進するため、平成11年施行のサービサー法により、弁護士法の特例として民間会社の設立が認められている。
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