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会報誌(DDKだより)

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2014年05月発行 第240号 DDKだより


金融・経営相談:「経営者保証に関するガイドライン」とは?

Q.本年2月より「経営者保証に関するガイドライン」の適用が開始されたと報道されましたが、中小企業経営者にとってどのようなメリットがあるのですか?ポイント解説してください。

今月の相談員
中小企業診断士
中小企業組合士 伊藤 勝

A.
▼「経営者保証ガイドライン(以下、本ガイドライン)」とは
 中小企業(含む、小規模事業者)の経営者(*1)が金融機関に差し入れている個人保証(経営者保証)について、「保証契約を締結する際」や「金融機関が保証履行を求める際」の、債務者、保証人、債権者の自主的なルールを定めたもの。
 本ガイドラインには、大きく2つの目的があります。その一つは、経営者保証に依存しない融資の促進、もう一つは、主債務者が経営に行き詰った際に、経営者の保証債務をどのように整理するかについての実務上の指針を明確にしたことです。法的拘束力はないものの新たな保証契約締結や既存の保証契約の見直し、保証債務整理の際、本ガイドラインが適用されたら、中小企業経営者にとって悩みが解決に繋がる画期的なことです。   
 中小企業の8割以上が経営者保証をしています。その多くがオーナー経営者であり、会社と個人の線引きが微妙なことから金融機関はこれらを一体とみなし融資する慣行が続いてきました。経営者保証は、資金調達円滑化に役立っている反面、保証後において経営が窮地に陥った場合に、大部分の私財を失いかねないとの懸念から早期の事業再生を決断できない要因となっているなど、企業の活力を阻害している面があります。
 そのため、中小企業庁と金融庁が関与の下、これらの課題を解決する方向性を具体化したガイドラインを「日本商工会議所」と「全国銀行協会」が策定し今般公表に至ったものです。
▼本ガイドラインの適用で期待される効果等
1.3つのクリア要件(*2)の下で保証契約時(借入時)に「経営者保証なしの融資」が受けられたり、「既存の経営者保証の見直し(保証免除)」の可能性が高まります。
2.主債務者の経営破綻が避けられない場合等、保証人である経営者が、「早期事業再生」を決断し、本ガイドラインに基づいた保証債務の整理を申し出ると、「保証債務の請求が限定的」となる等、保証人の事業継続等再チャレンジの可能性が高まります。

(*1)経営者:?実質的な経営権を有している者 ?営業許可名義人 ?経営者とともに事業に従事する当該経営者の配偶者 ?経営者の健康上の理由のため保証人となる事業承継予定者
(*2)企業に求められる一定の経営状況(3つのクリア要件)
?法人と経営者との関係の明確な区分・分離
 (例)事業上必要のない法人から経営者への貸付はしない。
?財務基盤の強化
 (例)内部留保は潤沢ではないが、好業績が続き、借入金の順調返済が可能。
?経営の透明性が確保されている
 財務状況の正確な把握と適時適切な情報開示がなされる。
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