会報誌(DDKだより)

DDK Newsletter

1997年02月発行 第33号 DDKだより

金融相談:息子の借入れを肩代わりしたら

Q.  息子が事業を失敗して、保証人に迷惑かけられないので、数年前にA都銀(保証協会付)2千万円、K公庫1千万円を当社で引受け、1回の延滞もなく今日に至っています。
 ところが最近になって、協会は引受け分が完済しなければ追加保証できない、K公庫は担保がなければ別口融資はできないと渋っています。金融機関に裏切られてしまいました。何とかいい方法はありませんか。
  


今月の相談員 
 田口 良一  
     国民金融公庫出身 
     祝経営研究所次長 


A.  金融機関は債権回収のために、支払義務のない親族やその会社にまで、さまざまな圧力をかけてきます。こうした弱味につけ込んだ脅しやすかしは法律(サラ金規制法)によって禁止されているにもかかわらず、一向に是正されず、むしろ陰湿巧妙になっています。
 今回のケースは、延滞していない状態で債務引受けがなされ、現に正常に支払われていることが逆に不幸に作用していると考えられます。銀行や協会の担当者が交代したり、会社が簡単に引受けに応じてしまったので、当然の引受けと誤解して記録がずさんだったり、資料が散逸しているかも知れません。
 3千万円の偶発債務の発生は、返済期間5年とすれば年間1,200万円の利益がなければ、当然財務内容を悪化させます。この引受けが金融機関に協力した結果であること、この引受けがなければ財務内容は全く健全であること、を証拠を示しながら新しい担当者に丁寧に説明して下さい。直接協会の担当者にも説明すべきです。
 それにもかかわらず公的機関であるK公庫や協会が再検討に応じないときは、行政機関に訴えてでも身勝手を糾す腹をきめてください。
 なお、保証債務の代位弁済が避けられない事情となったときでも、本業で引受けてはなりません。保証人個人の所得の範囲で責任をはたすことが鉄則です。また代表者個人の保証債務を理由に、法人取引に圧力をかけるやり方は、独禁法が禁止している優越的地位の濫用です。