会報誌(DDKだより)

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2011年04月発行 第203号 DDKだより

金融・経営相談:災害に対する義援金の税務上の取扱い-個人と法人は取扱いが異なる-

Q.このたびの東日本大震災は大地震と津波により未曾有の被害がでています。ぜひ個人的にも、また会社としても少しでも多くの義援金を被災した方々に届けて応援したいと思います。この際の個人及び法人が支払った義援金の税務上の取扱いと注意点について教えてください。

今月の相談員
税理士 平石 共子

A.義援金とは、災害などの被害を受けた人たちの救護・支援のため、あるいは慈善のために寄付されるお金のことをいいます。税務上も税負担を軽減する仕組みになっているので承知しておいてください。税務上の取扱いは個人も法人もそれぞれ寄附金に関する規定によります。
個人の場合は、特定寄附金に該当すれば、寄附金額から2千円を控除した金額を寄附金控除として所得金額から控除できます。限度額は所得金額の40%となっていますが、通常は気にする必要はないでしょう。
具体的には、個人で2万円の寄附をしたとすると、2万円から2千円を控除した1万8千円が所得から差し引かれるので、10%の税率(給与所得者だったら年収500万円くらいの人)の場合には1,800円の税金が減額することになります。それぞれの所得金額によって適用税率が異なることになります。
災害義援金の場合には、国、地方公共団体に直接寄付するほか、日本赤十字社やテレビ局、新聞社など報道機関が募集する義援金で地方公共団体に拠出されるものが特定寄附金に該当します。そのほか同業者団体などの募集団体に義援金を寄附する場合でも、義援金が最終的に国、地方公共団体に拠出されるものであれば特定寄附金となります。

法人の場合にも、上記の個人の特定寄附金に該当する義援金については、「全額損金算入」となります。法人の場合には災害地の取引先に直接見舞金を拠出することもあるでしょう。この場合は、特定の事業関係者への支出になるので交際費となります。ただし、災害を受けた取引先が復旧過
程にある期間に支出した災害見舞金は、交際費には該当せずに損金となります。また、同業者団体が特定の団体向けに寄附を募るような場合には、税務上は全額損金算入にならないこともありますが、会社の会計は寄附金として費用処理します。

いずれにしても、義援金の領収書、あるいは振込の控え及び募金団体に対する寄附については、義援金募集要項も合わせて保管しておいてください。
個人の場合は、来年の確定申告のときに、法人の場合は決算のときに必要になります。


<募金情報>
【中央共同募金会】
・りそな銀行  東京公務部(普)0036576
 口座名:社会福祉法人  中央共同募金会
・三菱東京UFJ銀行  本店(普)0031265
 口座名:社会福祉法人  中央共同募金会
・三井住友銀行  東京公務部(普)0155400
 口座名:社会福祉法人中央共同募金会災害口
・ゆうちょ銀行  郵便振替口座  00170-6-518
 口座名:中央共同募金会  東北関東大震災義援金
【日本赤十字社】
・ゆうちょ銀行  郵便振替口座  00140-8-507
 口座名:日本赤十字社  東北関東大震災義援金
【日本ユニセフ協会】
・ゆうちょ銀行  郵便振替口座  
         00160-2-372895
 口座名:財団法人日本ユニセフ協会
      ※備考欄に「東日本大震災」と記入