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会報誌(DDKだより)

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2010年12月発行 第199号 DDKだより


金融・経営相談:役員報酬の決め方・考え方―税務上のポイント―

Q. 税務調査で役員それぞれの役割を細かく質問されました。結果として何も指摘はされなかったのですが、調査官は何を目的として質問したのでしょうか。

今月の相談員
税理士 平石 共子

A.役員の構成は非常勤の会長、社長、取締役、非常勤監査役の4名ですね。税務調査では実際に会社の業務に関わっているのかといった事実確認は必ず行います。登記上の役員だったら会社に関わっていることは間違いないので役員報酬の支払は当然認められるわけですが、報酬額が実態に合っているかという確認だったのでしょう。
まず、税法上の手続きをおさらいしておきます。税法上の役員報酬の決め方は大きく2つあります。1つは「形式基準」、もう1つは「実質基準」です。
形式基準は、定款あるいは株主総会でその都度定められた報酬の総額を超えていないかどうかで判定します。したがって、実務上は限度額を実際よりも多めにとっておきます。役員が増えたときなど限度額を超えていないかチェックすることがポイントです。この際、取締役と監査役の限度額はそれぞれ分けて定められているので区別して判定します。個別の役員報酬は取締役会で決定することになります。
実質基準は、その役員の職務の内容、会社の収益、使用人に対する給料の支給状況、同業種同規模会社の役員報酬の額のうち、役員に対する対価として相当な額を限度として、損金の額に算入すると規定しています。つまり、「不相当に高額」なのかどうかがキーワードになってきます。もうお気づきかもしれませんが、非常に抽象的で一体いくらだったらいいかという具体的なものはありません。それぞれの会社がその会社の判断で決めるものです。調査官がそれぞれの役員の役割を細かく質問してきたのは、この実質基準に照らして妥当なのかという確認をしたのです。
非常勤役員の報酬額が高額な場合や常勤役員でも職務の内容に照らして妥当なのかという観点で質問を受けますので、明確にしておくとよいでしょう。
忘れてならないのは、役員報酬は「定期同額」、つまり毎月一定額が原則です。著しく経営が悪化した場合には減額が認められますが、事業年度中の増額、減額は認められないので注意が必要です。 
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