事業・サービス

組合案内

お役立ち情報

HOME >

会報誌(DDKだより)

会報誌(DDKだより)



2009年12月発行 第187号 DDKだより


金融・経営相談:赤字になったら前年度に支払った法人税を還付請求できる

Q.法人の場合、赤字になったら前の事業年度で納めた税金を返金してもらうことができるようになったと聞きました。具体的にはどのような手続きが必要ですか。

今月の相談員
税理士 平石 共子

A.「欠損金の繰戻し還付制度」といって前から法律はあったのですが凍結されていたもので、今年の2月決算、4月申告から税制改正により解禁となりました。ただし、資本金額が1億円以下の法人に限ります。また、還付請求できるのは法人税のみで、地方税(住民税、事業税)は還付の制度はないので注意が必要です。
 会社の決算書と税務上の課税所得は同じではなく、決算書の当期純利益(損失)を基にして税務上の費用にならないものなどを加算し、税務上の費用になるものなどは減算して課税所得を計算します。欠損金とは、この課税所得の金額が赤字になることです。
 法人税の還付を受けることができるのは、今期が赤字所得となった場合で、前年の申告で法人税を納めているときに限ります。
 法人税の還付を受けるには、申告書を提出するときに「欠損金の繰戻しによる還付請求書」という書式を一緒に提出します。

 還付請求金額は、前事業年度の法人税額×当事業年度の欠損金額/前事業年度の所得金額です。
 具体的な事例で計算してみると次のようになります。
 前事業年度の法人税額    236万円
 前事業年度の所得金額 1,000万円
 当事業年度の欠損金額    800万円
 236万円×800万円/1,000万円
=188万8千円
 188万8千円の法人税を還付請求することができます。
 もし、当事業年度の欠損金額が1,500万円と前事業年度の所得金額よりも大きいときは、前年の法人税は全額還付となり、残り欠損金500万円は翌事業年度に繰り越すことができます。
 繰戻し還付の請求をすると法律上は税務調査をすることが規定されています。当初はどの程度調査があるのか心配があったのですが、7ヶ月経過してみて、還付請求したからといって必ず調査があるわけではないようです。申告して何も音沙汰なく還付されたケース、電話で簡単な確認があったケースがほとんどで、還付額が大きい場合には調査があるようです。
 税務調査は恐れるに足りません。手続きは申告のときに還付請求書を一緒に提出するだけです。
Copyright DDK. All Rights Reserved.