事業・サービス

組合案内

お役立ち情報

HOME >

会報誌(DDKだより)

会報誌(DDKだより)



2009年04月発行 第179号 DDKだより


人事・労務相談:会社として社員の裁判員参加を拒絶できるか?

Q.当社の社員が裁判員に選ばれました。具体的な日程は決まっていませんが、人手が足りなくなるので正直参加してほしくありません。どうすればいいでしょうか。


今月の相談員
特定社会保険労務士 服部 雅恵

A.平成21年5月21日裁判員法が施行。この制度は、6人の裁判員が刑事裁判に参加して、3人の裁判官と一緒に裁判をする制度です。裁判員は、20歳以上の有権者の中からくじで選ばれ、多くの事件は3日程度で終わる見込みです。審理期間が長くなる場合は、その期間を通じて参加できる人が選ばれることになっています。
労働基準法(以下、労基法)7条では「使用者は、労働者が労働時間中に、選挙権その他公民としての権利を行使し、又は公の職務を執行するために必要な時間を請求した場合においては、拒んではならない。」と規定しています。
裁判員としての職務も、「公の職務」にあたります。社員が裁判員に選ばれた場合、会社としては裁判員として職務を執行するために必要な時間を、当該社員に付与しなければなりません。付与しない場合、使用者は労基法7条違反として、6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金が科せられます。
原則として、辞退はできませんが、辞退事由に該当する人や「やむを得ない事由」が認められれば辞退可能です。単に人手不足や仕事が忙しいという理由では辞退できませんし、会社が本人に辞退を強制することもできません。
裁判の日程は、6週間前には通知されます。通知が届いたら、速やかに報告させ、仕事の調整をはかり、裁判に参加することが過剰な負担にならないよう配慮しましょう。
また、裁判員法100条は「労働者が裁判員の職務を行うために休暇を取得したことその他裁判員、補充裁判員、選任予定裁判員若しくは裁判員候補者であること又はこれらの者であったことを理由として、解雇その他不利益な取扱いをしてはならない。」と規定しています。このことからも、使用者はその職務にあたる時間につき労働義務を免除する必要があります。ただ、この時間を有給にすることまでは義務付けられていませんので、有給か無給にするかは各会社の判断によります。
このように、社員が裁判員に選ばれると、業務との調整など会社として整備しなければならないこと(就業規則の改定や人員の調整等)がでてきます。選出されてから慌てることのないよう事前に整備しておきましょう。
Copyright DDK. All Rights Reserved.