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会報誌(DDKだより)

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2008年11月発行 第174号 DDKだより


巻頭言:金融危機をチャンスにできるか


石田 仁

26年振りに一時、日経平均株価が7,500円割れと報道された(読売10/27 号外)。世界的金融危機は日本には影響なしと思われていたが、どうやら風向きが怪しい。株価急落による金融機関の資産価値の目減りから、政府はいよいよ銀行保有株式の買い取りや地域金融機関への公的資金の注入等を駆使し、銀行をつぶさないよう「金融システム」の保護に奔走し始めた。他方、景気の急速な悪化から、平時なら融資されてしかるべき融資がなされず、貸し渋りを受け、足元の中小企業の廃業、倒産が加速されている。
10年前の金融危機では長銀や北拓銀行、山一證券の破綻から金融機関のすさまじい貸し渋り、貸し剥がしが行われ、中小企業は散々にいじめられた記憶がある。当時、世論に押され、中小企業対策として、限度額5千万円の金融安定化特別融資が広く実行され、多くの中小企業が救われた。そして十年経った。
今般も昨年来続いているセーフティーネット貸付や保証は拡充しなければならないし、それ以上の緊急特別融資が必要である。ただ、経営の基本を忠実に実行し、一定の資金を投入すれば会社は存続できるかと問われると、「ノー」と言わざるを得ないこともある。当時の売上や経費、利益率は過去のもの。ビジネスモデルそのものに疑問符が付くからだ。既に商売にならなくなっているときもある。だから、単純に資金を入れても「解決する」とは限らない。今、寄せられる相談はこのケースが多い。
この先にレールはない。今度は道を自分で作るしかない。とんでもない厳しい時代になったと思う。こうしたいという人一倍強い意欲と顧客のニーズが合致するところにヒトや資金をあてなければ商売は成功しない。先ごろ、某中小企業の冷凍技術が紹介されていた(NHK TV「経済羅針盤」10/19)。冷凍は解凍しても生には勝てない。この技術は、細胞を壊さないから生と変わらない。応用範囲は肉、魚のみならず野菜、生花、医療にまで及ぶ。
金融危機や大不況こそ自社のビジネスを見直すチャンスでもある。
どこに力を注ぐべきか、経営者の眼力と決断が問われる。
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