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会報誌(DDKだより)

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2008年03月発行 第166号 DDKだより


金融・経営相談:公庫の統合で業務は変わるか? 

Q.国民公庫・中小公庫などの統合で貸付け方針はどう変わりますか? 


今月の相談員
田口 良一


A.1.2つの公庫のほかいくつかの政府系が統合されて、今年10月1日から「株式会社日本政策金融公庫」となります。ただし商工中金は単独で民営株式会社を目指します(注1)。 各公庫の内部では、新発足する株式会社について次のように説明しています。 ①新公庫は民間なみの利益を追求する株式会社ではなく、これまでどおり政策金融を担うことに変わりはない。 ②株式会社ではあるが、民営化を前提とする特殊会社(商工中金など)とは異なり、政府が無期限に全部保有する。 ③(特殊法人や独立行政法人でなく)株式会社とする理由は、株主総会・取締役会の設置、監査法人による会計監査など、株式会社の仕組みを導入して、経営効率化や透明性を向上させるためである。 2.そして、さしあたりは、中小公庫の「一般貸付」(中小公庫貸付残高の約10%)以外の業務機能は新公庫に引き継がれますから上記の説明はそれなりの根拠があります。 しかし、日銀のような「利益を追求しない株式会社」だとか、「全株式を国が永遠に保有する」というのは不自然だ、「効率的(赤字をゆるさない)政策金融」は縮小・廃止のカムフラージュではないか。などという疑問は深まるばかりです。 3.国民公庫と中小公庫は「民間のジャマだ」「民間なみに金利を上げろ」「規模縮小しろ」という「構造改革」要求に押されて、近年貸付を縮小させてきました。統合後も縮小させると政府は表明しています。株式会社化は、中小企業向け政策金融の存立条件を大きく変えることになります。 さしあたりの変更としては、収益向上のために、リスク対応金利制(注2)や、支店の集約化などが心配されます。そして、効率化のきわめつきとして、コンピュータによる審査が心配されます。政策性(民間補完)の自己否定になってしまうからです。 しかし「もうかる政策金融」は必ずユーザーの反撃によって見直しがせまられるでしょう。 (注1) 政策金融機関の法人形態 ①株式会社・・・・・・日本政策金融公庫 ②特殊法人・・・・・・信用保証協会 ③独立行政法人・・・・・・住宅金融支援機構(旧住宅金融公庫) (注2) リスク対応金利制 こげつきの危険度(信用リスク)や貸付期間の長さ(期間リスク)などに対応して金利を引き上げる方式。保証協会の9本建て保証料も該当する。
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