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会報誌(DDKだより)

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2007年11月発行 第162号 DDKだより


金融・経営相談:保証協会の責任分担制(部分保証制)の狙い

今月の相談員
田口 良一


 10月から実施された責任分担制のことを大多数の金融機関では「部分保証制」といっています。これまでは保証協会が100%保証してきましたが、今後はこげつき債権の20%は金融機関自身が負担する、というものです。
(1)保証料は安くなる
 当然のことながら部分保証は保証料が下がります。例えば、2,000万の借入れで、全部保証ならば年27万円(1.35%×2,000万円)の保証料ですが、80%の部分保証ならば23万円(1.15%×2,000万円)となり、4万円安くなります。
 しかし、1,600万円を全部保証した場合の保証料は21万6,000円(1.35%×1,600万円)ですから、上記部分保証制によって保証協会は1万4,000円(23万円-21.6万円)多くとりすぎ、銀行側が譲歩したようにみえます。
(2)銀行は金利を引き上げる
 では、銀行は20%分の責任(信用リスク)を本当に分担するでしょうか。銀行業とは、こげつきの危険を、担保、保証人、保証協会、金利引き上げ等で他人に付け替える商売なのです。
 保証協会の保証がつかない20%分は必ず金利引き上げで借主へ付け替えることになるでしょう。
(3)本当の狙いは
 中小企業庁当局や一部の学者は、全部保証では銀行が無責任(モラルハザード)になり、貸出後も債権管理を怠っている。部分保証にすれば銀行は真面目に審査(選別)するからこげつき(代位弁済)がさがる、といって強行したのです。
 これはマッ赤なウソ。昭和34年から50年間も立派にやってきたではありませんか。「無責任」な銀行には協会は保証をことわることができるのです。
 倒産、廃業が増えるのは失政の責任であり、中小企業は被害者なのですから、今こそ保証協会の政策的機能を強化しなければなりません。
 部分保証は、保証料率9本建てと一体であり、その本当の狙いは毎年削減されている中小企業対策費をさらにもう一段削るために、中小企業に負担増を求めることにあります。手のこんだ策術といわなければなりません。
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