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会報誌(DDKだより)

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2007年04月発行 第155号 DDKだより


巻頭言:規制緩和と格差社会

河野 先



安倍内閣の経済財政政策が閣議決定された(07.1.25「日本経済の進路と戦略」)。
経済政策は「成長」のための「改革」で、小泉改革を受け継いでいる。それは、所謂、「労働ビッグバン」と給付削減等による「持続可能な」社会保障制度の構築だ。財政政策は、小泉時代の経済諮問会議で決定した「骨太方針2006」の実行である。歳出削減による「小さな政府」の実現と企業減税をしつつ大衆増税をはかる増税による黒字化である。
振り返って、中曽根以降(1886、87年の抜本的改革)の税制改革路線は①企業(法人税率42%→30%等)②高額所得者(所得税+住民税の最高税率88%→50%等)③資産家(株式譲渡益への課税・総合課税→10%の分離課税)等の税負担の軽減、④一般大衆への税負担の重増(消費税の導入、税率引き上げ等)が特徴である。
続く小泉内閣は、財政赤字を弱者の負担に切り替える政策として、配偶者特別控除、老年者控除、年金控除、定率減税等の廃止に加え、社会保険制度の改悪等を粛々と施行した。
この路線を全面的に引き継ぐ安倍内閣は、2007年の税制改革で、企業減税と投資優遇税制を延長し、参議院選挙後に、「税体系の抜本的改革」を行うとしている。その中身は、消費税と所得税諸控除の縮小による増税、財界の圧力による法人税大幅減税である。
格差社会と貧困層の増大は、これらの諸制度がもたらしたことは言うまでもない。
来る5月29日に内橋克人氏の「人間復興の経済を目指して」と題した記念講演がある。改めて、7年前に出版された氏の『不安社会を生きる』を読み、現在が更なる不安の深みに入りつつ、格差と貧困が進行しているのが実感できる。
規制緩和がもたらす数々の弊害を直視し、経済を国民本位の常識ある規制で日本国憲法の本旨に基づき再構築すべき時だろう。
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