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会報誌(DDKだより)

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2006年12月発行 第151号 DDKだより


巻頭言:景気と暮らし向き

亀井 賢伍

今回の景気回復が、戦後最長だった「いざなぎ景気」(1965年11月~70年7月、57か月)を先月で超えたのではないかと言われています。「実感がない」の声が多数です。企業の77パーセントもが同じ答えとは尋常でありません。80年代までは好況時にはタイムラグ(時間差)を伴いながらも、余滴がそれなりに下方に滴り落ちていました。全体が底上げされ格差は縮まり希望がもてました。景気と庶民の暮らしはつながっていました。

景気回復で大企業、大銀行の業績は格段に向上しています。雇用も、一部大都市周辺や新卒は改善されています。株主配当や役員報酬は増え富裕層の購買力は上がっています。しかしリストラ、非正規雇用の拡大などで賃金総額は下がり、世界最適調達で下請け単価は切り下げられています。金は専ら天空(勝ち組世界)を回り庶民の懐に降りてきません。そればかりか増税や社会保障改悪で吸い上げられています。これから家計に波及しますとの「ご託宣」ですが期待できません。家計への波及経路を狭窄症にしたのが「構造改革」なのですから。滴り落ちる痛み(トリクルダウン ペイン)との英国の論評を是認せざるを得ないのは残念なことです。

個人消費が低迷したままでは本格的景気回復はありえません。貯蓄が減っていますので、個人消費を増やすには家計の所得を増やすしかありません。利益をあげている大企業は労働者や下請け・納入業者への還元を、大銀行は預金利子の引き上げを、政府は雇用の規制緩和の見直しなど家計を潤す方向へ政策転換することが求められます。

OECD(経済協力開発機構)は日本の貧困率上昇を指摘し経済格差に懸念を表明しました。社会の荒廃がとても心配です。生活者に縁遠い経済指標でなく国民の幸福度をしめす「指標」が望まれるところです。
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