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会報誌(DDKだより)

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1997年12月発行 第43号 DDKだより


巻頭言:信用恐慌が始まっている

顧問  岩井 義照       
     祝経営研究所所長
     今年7月サンマーク出版より
     『どんとこい銀行』を出版
     一躍ベストセラーとなり
     話題を呼んでいる
       


 すでに事実上の信用恐慌が始まっています。いま信じられないことですが銀行は正常な取引先企業から強引に貸出金の回収を図っています。不良先ではないのです。正常な、場合によっては優良な取引先から無理やり回収を図っているのです。
 原因は橋本首相が約束した2001年までの金融大改革(ビッグバン)であり、これに備えての大蔵省の自己資本比率規制と早期是正措置導入の強行です。
 銀行は預金者から金を預かり、これを貸付や債券、為替などに運用しています。当然リスクがあります。損失がでれば預金者への払戻ができなくなりますから相応の積立金(自己資本)をもっていなければなりません。これが自己資本比率規制です。
 国際取引を行う銀行は8%、国内取引だけなら4%が基準です。仮に貸し出し10兆円とすると、他の資産を考慮外として8,000億円(国際取引)、4,000億円(国内取引)の自己資本が必要となります。この積立金(自己資本)が達成できず2%を割れば業務停止か解散というのがいまマスコミで騒がれている早期是正措置です。
 しかし今のように株が下がると含み益の減少により自己資本が減少します。自己資本が100億円減少すれば、8%基準なら12.5倍の1,250億円の貸出を減らさねばなりません。
 回収するにしても不良先からは早期に回収は不可能です。結局業績の良い正常取引先を騙して(本音は泣く泣く)回収することになります。
 いま倒産は史上最高ですが、銀行の貸し渋り・回収強化によってどれ程倒産が多発するかはかり知れません。もちろん銀行倒産もでるでしょう。
 企業は自ら防衛するしかありません。預金をおろす、借入れ返済はしない、利息だけ入金して法的回収を防ぐ、売上は伸ばさず手持ち資金だけで商売し、嵐が過ぎるまで待つ、これがこれからの企業の基本方針です。
 

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