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会報誌(DDKだより)

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2005年05月発行 第132号 DDKだより


巻頭言:ワンストップサービスを考える

石田 仁



 先日、通販の代金支払いを初めて、コンビニでやってみた。あっという間のことで、びっくり。通販が若者に普及するはずである。聞けば、公共料金の収納もコンビニ取り扱いが多いようである。  
 「ヨーカ堂、スーパーに銀行店舗」(日経4月18日)の見出しが目に入る。スーパー内に提携大手銀行、生保、証券の有人店舗を設け、複合金融サービスに進出するとのこと。ヨーカ堂自身が異業種として金融業界の垣根を越え金融のワンストップ化を実現する計画である。買物に来たお客は店内の銀行で所用を済ませ、ついでに株式や債券の購入もできる。お客から見れば、究極のワンストップショッピングであるから、手間が省け「便利」である。  
 同様なことが、実はかなり以前から深く進行している。金融のワンストップ化をめぐる規制緩和である。98年から銀行による投資信託の販売が認められ、04年からは証券仲介業も解禁されている。今の焦点は、銀行窓口での保険商品、とりわけ生保の販売である。利用者への一定の弊害防止措置を盛り込み07年から解禁される予定である。今国会、最大の焦点となる郵政民営化法案も郵便局での「ワンストップサービス」を目玉にしている。民営化後の郵便局で、お客は郵便、預金、保険加入、債券の購入もできるから「便利だ」という触れ込みである。  
 思うに、ワンストップサービスないしショッピングは確かに消費者にとって利便性があるが、大企業にとっては顧客の囲い込みを独占できるひとり勝ちに他ならない。  地域の中小商店は単独ではワンストップ化を実現できそうもない。だが、まとまれば、商店街として消費者を魅了する可能性がある。人の声が聞こえ、顔が見える人間らしい街を生み出すからだ。  
 大企業から、ワンストップサービスなるものを金科玉条のように主張され、規制を緩和すればする程、中小商店は廃れ、街から潤いとゆとりが失せ、地域コミュニティが崩れることの方が心配である。ワンストップ化の利便性が必ずしも幸せとは言えない。
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