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会報誌(DDKだより)

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1997年10月発行 第41号 DDKだより


巻頭言:個人消費を冷やして景気回復はあるか

参与  田口 良一       
     祝経営研究所次長
     最近の主な論文
     「昔サラ金、いま国金」
     (「別冊宝島」249号)
     「『最低資本金』1千万円の無明」
     (「世界」1996年5月号)  


(1) 景気の腰折れが心配されています。消費税の引上げ以来、落ち込んだ個人消費が回復しないのです。個人消費は、総務庁統計局が実施している家計調査によるもので、世帯区分を勤労者世帯(構成比63%)と勤労者以外世帯(37%)とし、前者については①常用労務作業者(21%)、②臨時及び日々雇労務者(-%)、 ③民間職員(32%)、④官公職員(10%)と区分し、後者については ⑤商人及び職人(14%)、⑥個人経営者(2%)、⑦法人経営者(4%)、 ⑧自由業者(2%)、⑨その他、⑩無職、に細分されて調査が続けられているものです。
(2) 総務庁は「平成8年の全国・全世帯の消費支出は、1世帯当たり1カ月平均328,849円で、前年に比べ名目、実質とも0.1%の減少となった。なお、全世帯の消費支出が実質で4年連続、名目でも3年連続して減少となったのは、現行の調査開始(昭和38年)以来初めてである」と発表していました。中小企業の多くはこの個人消費に直接依存しています。
 中小企業の景気後退は個人消費減退以前から始まり、すでに6年目に入っているのです。今回の個人消費の一段の落ち込みは、中小企業にとっては消費税増税と重なって二重の苦境なのです(なお上場企業は4年連続増益の見込み)。
(3) 個人消費が4年間(!)も減少続けるなか、今年1月の国会では、景気対策をめぐる論議がありました。中小企業の設備投資と個人消費の減退に目をつむったまま、9兆円の増税を行うのでは景気に水をさし、日本経済のかじとりを根本的にあやまらせるものだ、という議論はあったのですが、かみ合わないまま予算(景気対策)は通過してしまったのです。そして今なお政府は景気は着実に回復している、との態度です。
 個人のふところを冷やしたままで景気回復はあるのか、という疑念が広がっています。何党によらず民生の安定を国政の重大事として、今こそ国会で大いに論議し直してもらいたいものです。
 
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