会報誌(DDKだより)

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2003年10月発行 第113号 DDKだより

巻頭言:イラクで大敗し日本で勝利したブッシュの戦争

岩井義照


 イラクの戦争が文字通り泥沼化し始めた。3週間で勝利宣言をし「史上最速、最高の勝利」と大見得を切ったが、一向に戦争は終わらず、すでに終結宣言以降の戦死者は戦争中の戦死者の数をはるかに越えた。パイプラインが破壊され、アメリカは「フセインの残党のテロ」と発表したが、こんな嘘を信ずるのは忠犬ハチ小(コウ)くらいだろう。今回の戦争がイラクの石油利権獲得のため起こされたのは周知の事実だ。民衆にすれば「アメリカが盗むなら破壊する」と考えるのは当然のことだ。この戦争は泥沼化しやがて敗北するしかない。  
 他方ブッシュが不良債権の処理に名を借りて、日本の銀行をガタガタにさせ、情報公開をせずにペイオフを強行させたのは、日本国民の金融資産1,400兆、この約半分の700兆の銀行預金、これを強引にアメリカの国債購入や株式投資に向けさせるための荒療治だ。これは忠犬ハチ小(コウ)の協力もあって見事に成功した。設備投資も消費も落込んでいるのに世にも不思議、日米とも株価だけが上昇したのはこのためだ。勿論この株価高はやがて海外の禿鷹によって喰い荒され、低落するだろう。
 
 (編集部より)
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