会報誌(DDKだより)

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2002年01月発行 第92号 DDKだより

年金相談:60歳台後半の在職老齢年金のしくみ

Q.  私は現在、働きながら年金(在職老齢厚生年金)を受けています。今年6月には65歳になるのですが、このまま会社に勤め続けた場合、私の年金はどうなるのでしょうか。 




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今月の相談員 
社会保険労務士 栗原 淑江  


A.  これまで、適用事業所に勤める被保険者は、満65歳になれば、在職しているかどうかに関わりなく、満額の老齢厚生年金を受給することができました。
 ところが、昨年の改正により、平成14年4月からは、①厚生年金被保険者の年齢の上限が70歳未満にまで引き上げられ(従来は65歳未満)、②賃金(標準報酬月額)に応じて年金支給額が調整される「60歳台後半の在職老齢年金の制度」が設けられました。
 その結果、あなたがひきつづき在職した場合は、厚生年金保険料を払いつづけるとともに、次のように年金額が調整されます。
  【60歳台後半の在職老齢年金調整のしくみ】
①対象者:平成14年4月1日以降に65歳に達する人(昭和12年4月2日以降生まれの人)

②調整される年金:報酬比例部分(加給年金は除く)
 (注)老齢基礎年金部分は全額支給されます。

③支給停止額(月額)=(標準報酬月額+年金月額-37万円)×1/2
 下線部分が37万円未満であれば、年金は全額支給され、支給停止額が年金の総額を超えれば、全額支給停止(この場合は、加給年金も支給停止)となります。

  なお、平成14年3月31日までに65歳に達している方については、年金は満額受給できますが、70歳まで(在職する限り)は被保険者となり、保険料を支払うことになります。
 65歳から70歳まで(退職するまで)に納付した保険料は、70歳に達したとき(または退職したとき)に再計算され、その後の年金額に反映されます。
 詳しくは、1月16日(水)の「年金セミナー」(18:30~、東京芸術劇場)で。ぜひ、お出かけください。


 



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