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会報誌(DDKだより)

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2001年07月発行 第86号 DDKだより


巻頭言:不良債権の早期最終処理への危惧

顧問  亀井賢伍       

  
 


 不良債権の抜本処理が、「経済再生の第一歩」として浮上しています。慎重論もあります。論議の焦点は①景気への影響、②実施のタイミング、③痛みとなっています。
 私は、ほかに④銀行の信頼性と⑤不良債権額の変動を加えたいと思います。
 ここでは③と④にしぼって考えることとします。
 痛みの負担と楽しみの受益
 刹那主義者でない、まっとうな生活者は明日の楽しみのため、今日我慢することの大切さを知っており、日頃実践しています。他者に奉仕する精神も、持ちあわせています。
 しかし、多数の国民は今日も明日も痛みっぱなし、楽しみの受益者は、専ら少数の「強者」グループというのでは堪忍できません。
 受忍できる痛みか
 長引く不況と福祉の後退で、国民の家計は余力がなくなっており、弾力性、抵抗力を失っています。
 いま、倒産・失業の痛みが重なれば、受忍限度を超えます。自分の責任でなく、意味も見出せない痛苦だけになおさらです。「経世済民」にもとる苛政と言わねばなりません。
 貸し渋りは収まるか(銀行の信頼性)
 不良債権の重しがとれれば金融仲介機能が回復すると喧伝されていますが、果たしてそうでしょうか。
 第一に不良債権は減りません。
 実体経済の悪化に伴う不良債権の増加は常識でわかりますが、これとは別に、銀行の基準「厳格化」による不良債権の増加が見込まれます。これがポイントです。[注]
 第二に、不良債権が減少したとしても銀行の戦略から貸し渋りは解消しません。
 大手行は業務のしぼり込みのなかで投資銀行業務に傾斜を強めており、中小企業融資には消極的です。
 中小企業への影響が出はじめていますので、次回にそのからくりを具体的に述べたいと思います。 
[注]金利減免、元本返済猶予など「貸出条件緩和債権」の査定基準を厳しくすることで「要管理債権」(不良債権)を増やすものです。
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