会報誌(DDKだより)

DDK Newsletter

1997年05月発行 第36号 DDKだより

経営相談:突然の労働組合結成

Q.  ある日突然、従業員から労働組合を結成した、との通告をうけ、10数項目にわたる要求書が提出されました。どのように対処したらよいのでしょうか。 
  

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今月の相談員  
経営コンサルタント 渡辺 正幸  


A.  さぞかし驚かれたことと思います。また「俺は従業員のことを第一にと考えて経営してきた、それを少しもわかってくれていない、何だったのか」と怒りとやるせなさがこみあげ、いたたまれなくなっているお気持が伝わってくるようです。
 さて何事もそうですが、予想もしなかったことが起きると驚き、怒り、焦り、といったような気持ちが前面に出てきてとかく感情的になりやすいものです。したがってこのような時はまず自分で自分に言い聞かせてください。「落ちつけ、この事件はどういうことなのか」と。そして、とりあえず信頼できる知りあいの経営者や、中小企業の労使関係について経験を蓄積している経営者団体に相談することです。何事も対処にあたっては方針を明確にして臨む必要があります。そのためにも第三者の意見を聞き、対処にあたっての基本的考え方や具対策を整理しなければなりません。
 それでは中小企業経営者として、労働組合にたいしてどのような姿勢で臨むことが必要なのでしょうか。その基本事項についていくつか指摘してみたいと思います。
 1. まず労働基準法、労働組合法についてです。この法律は現代社会における労使関係を律するルールです。したがって労働組合への対応、要求事項についての回答等に対しては、この法律の趣旨に基づいて対処することが必要です。
 2.労使関係の基本は信頼関係です。信頼関係を形成する基本は、すぐれて経営者の姿勢と行動に依存します。そしてこの点に関しては次の点が重要です。a)労働組合に対する対応の基本原則は対等平等。b)経営者(経営陣)の責任ある行動 -経営方針を明確にする、公私を明確に区分する等。c)話し合いを重視し、コミュニケーションを促進することに労をいとわない。d)要求項目については、できること、できないこと、検討しないと結論が出せないこと、を区別して回答し、「できる」と回答したものについては必ず実施する。
 3. 労働組合の結成を、時代が求める中小企業経営への脱皮の良い機会と考えて、真正面から対処することを期待しています。

 


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